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1994 年度 実績報告書

本邦における悪性高熱症患者家系の遺伝子連鎖解析

研究課題

研究課題/領域番号 06671527
研究機関広島大学

研究代表者

河本 昌志  広島大学, 医学部, 助教授 (40127642)

研究分担者 向田 圭子  広島大学, 医学部, 助手 (20182066)
藤井 宏融  広島大学, 医学部, 講師 (60034021)
弓削 孟文  広島大学, 医学部, 教授 (40034128)
キーワード悪性高熱症 / 遺伝子 / リアノジン受容体 / Ca-induced Ca release
研究概要

日本国内から報告された悪性高熱症(MH)患者およびその親族を対象とし,骨格筋小胞体からのCa-induced Ca release機構(CICR)の異常と,骨格筋リアノジン受容体(RYR1)遺伝子の異常の関連性について研究した.
本研究について説明の上,同意を得られた対象者より末梢血を採取し,DNAを抽出した.上記RYR1遺伝子領域のPCRプライマー7組を用い増幅し,制限酵素断片長多型(RFLP)による解析と,同近傍領域のマイクロサテライトプローブを用いた解析を行った.一方,骨格筋生検標本は,サポニン処理により化学的スキンドファイバーを作成し,遠藤らの方法に順じて,CICR速度を測定した.
以上の方法で,これまで23家系65名よりDNAを抽出した.CICR速度の測定をした患者は23名であった.これらのうち劇症MHは9名で,MH患者以外でのCICR機構の亢進が認められた者は3名であった.ブタMHとの関連が確立されているRYR1遺伝子変異に相同するヒトRYR1遺伝子のC1840T変異は認められなかった.他のRFLP解析およびマイクロサテライト法による解析により,RYR1遺伝子領域の異常によるMH素因の連鎖が疑われる1家系が発見された.
欧米では上記検索領域における異常は数家系で発見されており,本邦での症例における遺伝子変異の比率は異なる可能性がある.しかし,MHは症例自体が希であるため,今後も症例の収集を続け検討していく必要がある.また,現在,他の変異を捉えるべく,プライマーの合成・解析を進めている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 弓削孟文: "悪性高熱症-最新の知見-" 麻酔. 43. S86-S92 (1994)

  • [文献書誌] 前原康宏: "悪性高熱症の遺伝子診断" 日本臨床麻酔学会誌. 14. 55-58 (1994)

  • [文献書誌] 前原康宏他: "劇症悪性高熱症の1家系での遺伝子連鎖解析" 麻酔と蘇生. 30. 23-27 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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