研究課題/領域番号 |
06671546
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
關野 長昭 横浜市立大学, 医学部, 助手 (30226659)
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研究分担者 |
奥村 福一郎 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50028487)
遠藤 正之 横浜市立大学, 医学部, 講師 (90244508)
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キーワード | 子宮平滑筋 / 麻酔薬 / 温度 / 酸素分圧 / オキシトシン / PGF_<2α> |
研究概要 |
妊娠後期のラットから子宮平滑筋を摘出し、器官槽内に縦軸方向に懸垂し、張力をヒヅミ圧計にて測定し記録した。ラットの子宮筋標本はphasicな収縮を示した。この収縮は、潅流液のカルシウムイオンを0にすると消失した。高K^+では、10mEqでは、phasicな動きが早くなり、40〜60mEqではtonicな収縮を示すようになった。低酸素による反応は、Po270mmHg附近ではphasicな動きは遅くなった。温度による影響は、低温(30℃)ではphasicな動きが緩慢になったが収縮力は大きくなる傾向があった。低温から37℃へ復温の際は一時的に収縮する例があった。この変化については現在考慮中である。PGF_<2α>により収縮は著明に増強した。このPGF_<2α>の収縮に対して、ポタシウムチャンネルの開口薬であるNicorandilによりphasicな収縮は抑制された。 Norepinephineにより著明な弛緩が認められた。SNPによっては弛緩は認められなかった。吸入麻酔薬のIsoflurenでは、収縮抑制傾向が見られたが、他の吸入麻酔薬も含め検討中である。ketmineによる影響はなかった。子宮筋の弛緩には、cGMPよりcAMPによることが示唆された。妊娠後期のモルモットの子宮平滑筋(縦走筋)を用いて同様に検討した。高K^+(40mEq)ではtonicな収縮を示し、Oxytocinにも強い収縮を示した。PGF_<2α>での反応は弱かった。低温により収縮は緩慢なものになり、復温による影響は標本により異なるようで検討を加えている。ラットもモルモットも、収縮はカルシウムチャンネル阻害薬のNifedipineにより弛緩した。以上、種差を含めて様々な薬物による子宮平滑筋の反応を検討中で、温度、酸素濃度、麻酔薬との相互作用をさらに検討中である。
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