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1995 年度 実績報告書

尿路性器平滑筋における一酸化炭素(NO)の役割

研究課題

研究課題/領域番号 06671566
研究機関秋田大学

研究代表者

近藤 俊  秋田大学, 医学部, 助手 (10178410)

キーワード前立腺肥大症 / ヒト前立腺 / 一酸化窒素合成酵素(NOS)
研究概要

^3H‐Arginineが一酸化窒素合成酵素(Nitric Oxide Synthase:NOS)の作用で^3H‐Citrullinに変換されることを利用して,ヒト前立腺腺腫のNOS活性を前立腺肥大症標本(PH)と正常標本(NPH)とで測定し,両群での差異について検討した.NOSを抽出する段階で,標本をホモジナイズし遠心分離で得られた上清と沈渣の両者について活性を測定した.また^3H‐Arginineとの反応条件でCalmodulinの有無がNOS活性に影響するか否かについて検討した.
その結果,前立腺肥大症腺腫の上清と沈渣の両者で有意なNOS活性が検出された.上清のNOS活性についてPH群,NPH群での差異は認められなかったが,沈渣のNOS活性はPH群がNPH群に比して有意に低下していた.Calmodulinの有無の影響では沈渣のNOS活性は影響を受けなかったが上清のNOS活性は著明に低下した.
以上のことから次のような結論を得た.
1.ヒト前立腺には,Calmodulinを必要とするNOSとCalmodulinを必要としないNOSととに大きく二つに分けられるNOSが存在する.前者はsoluble NOS,後者はendothelial NOSであると推測された.
2.前立腺肥大症では前立腺腺腫のsoluble NOSには変化は見られなかったが,endothelial NOSが有意に低下している.このことから,NOS活性の異常が前立腺肥大症の病態に何らかの形で関与していることが推測された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kondo,S.et al.: "Muscarinic cholinergic receptor subtypes in human detrusor studied by labeled and non‐labeled pirenzepine, AFDX116 and 4DAMP." Urol. Int.54(3). 150-153 (1995)

  • [文献書誌] Kondo,S.et al.: "Benign prostatic hypertrophy affects the endothelin receptor densities in the urinary bladder and the prostate in human." Urol.Int.54(4). 198-203 (1995)

  • [文献書誌] 近藤 俊,他.: "リハビリ患者の頻尿・尿失禁に対するクレンブテロールの臨床的効果." 泌尿器外科.8(7). 611-616 (1995)

  • [文献書誌] 近藤 俊,他.: "ヒト前立腺肥大症腺腫におけるβ受容体濃度の低下." 自律神経.32(4). 372-377 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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