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1994 年度 実績報告書

実験的高血圧症における中枢性カテコーラミンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671567
研究機関山形大学

研究代表者

中田 瑛浩  山形大学, 医学部, 教授 (50009495)

研究分担者 八木沢 隆  山形大学, 医学部, 講師 (80167692)
キーワード腎血管性高血圧症 / 中枢カテコールアミン / レニン / ノルエピネフリン / ドーパミン / 視床下部 / 橋 / 高血圧
研究概要

腎血管性高血圧を片側腎動脈にクリップをかけることによりラットに作製した。高血圧の急性期には視床下部のノルエピネフリン含量は低下していたが、橋部のそれは正常レベルを示した。高血圧の慢性期(腎動脈狭窄作製13週以降)には、上記の部位におけるノルエピネフリン、ドーパミン含量に高血圧ラットと正常血圧ラットに有意差はなかった。高血圧慢性期に腸間膜動脈、精巣動脈、大動脈、心臓の血管収縮タンパク質の代謝を検索した。ラットに0.4μC/gの^3H-プロリンを投与し、上記の動脈中のコラージェン、非コラージェン蛋白質、エラスチンへの^3H-プロリンの取り込みを測定すると、高血圧の慢性期動物の腸間膜動脈、精巣動脈の非コラージェン蛋白質、コラージェンへの^3H-プロリンの取り込みが、正常血圧ラットのそれに比し、著しく亢進しており、血圧と取り込みとの間に正の相関も観察された。フェノキシベンザミンを投与すると、高血圧動物の血圧は下降し、腸間膜動脈、精巣動脈の非コラージェン蛋白質、コラージェンへの^3H-プロリンの取り込みは減少した。したがって二腎性高血圧の急性期には視床下部のノルエピネフリンの含量の低下が、レニン・アンジオテンシンの亢進とともに昇圧に強く関与している事が推測された。同じタイプの高血圧でも慢性期には上記の血管作動性物質はあまり高血圧の維持に関与せず、むしろ比較的小さな動脈の非コラージェン蛋白質、コラージェンの代謝が亢進して血管抵抗を高め、高血圧を保つのに関与していると推測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中田瑛浩: "ラットの二腎性高血圧症の急性期における交感神経および血管蛋白質に関する研究" 腎移植血管外科. 3. 154-158 (1991)

  • [文献書誌] Nakada,T: "Central catecholamine,sympathetic nerve and vascular protein in the acute phase of two-kidney,one-clip renovascular hypertension in rats" International Urology and Nephrology. 24. 531-540 (1992)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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