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1995 年度 実績報告書

前立腺癌および前立腺肥大症の発育におよぼす問質組織の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671585
研究機関京都大学

研究代表者

寺井 章人  京都大学, 医学研究科, 助手 (50243019)

研究分担者 小川 修  京都大学, 医学研究科, 助手 (90260611)
筧 善行  京都大学, 医学研究科, 講師 (20214273)
キーワード前立腺癌細胞株 / PC93 / 線維芽細胞 / 成長因子 / 増殖促進作用 / 中和抗体
研究概要

ホルモン非依存性の前立腺癌細胞株PC93はヌードマウス可移植性であるが、前立腺由来の線維芽細胞や骨髄由来の線維芽細胞を同時に移植することによって増殖が促進されることは前年度までの実績であった。今年度はin vitroでその増殖促進作用を検証することであった。
線維芽細胞の培養上清にPC93増殖促進作用が見られた。皮膚由来の線維芽細胞はその作用が他より弱かった。この作用はcell insertでの検討でも同様であった。
既存のgrowth factorのPC93への影響としては、aFGF,bFGF,EGF,TGFαによりPC93増殖促進作用、TGFβ1により増殖抑制作用が見られた。IGF-1,KGF,HGF,PDGF,transferrin(B0,H0)にはどちらの作用もなかった。IL-6に弱い促進作用、IL-1β,2,3,4,7,10,12には作用がなかった。
RT-PCRを用いた線維芽細胞中のgrowth factorのmRNAの発現を見たが、bFGFのみが確認できた。
Growth factorの中和抗体を用いた阻害作用の検討では、bFGF,EGFの抗体ではPC93の増殖促進作用は部分的に阻害されたが、100%阻害は見られなかった。また、bFGF抗体+EGF抗体によっても100%阻害は見られなかった。
以上、PC93の増殖を促進する作用を有する物質が前立腺由来と骨髄由来の線維芽細胞から放出されていることが証明され、既知の成長因子ではそれほどの促進作用が見られず、既知の中和抗体ではその作用が100%阻害されなかったことから、未知の成長因子である可能性があり、現在、蛋白の精製を進めているところである。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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