研究概要 |
1、γ型インターフェロン誘導型プロテアソーム構造と機能の解析 我々はγ型インターフェロンによって消失するサブユニットであるX,Y,Zと逆に増強するサブユニットであるMECL1についてそのcDNAを単離し、一次構造を決定したが、本年度はそのcDNAをprobeとしてコスミドライブラリーをスクリーニングし、各遺伝子を単離した。これを用いてfish法により各遺伝子座を決定した。その詳細については現在、Journal of experiimantal medicineに投稿中(in press)である。 2、26S型プロテアソームの構造と機能の解析 サブユニットp112はその後の検討より酵母での既に報告されているSEN3のヒトのホモローグであることが判明し、酵母においてその欠損株を作成し、その機能解析を行った。その詳細については現在、Molecular cell biologyに投稿中である。 3、プロテアソーム活性化因子の構造特性とプロセシングにおける役割の解析 プロテアソーム活性化因子(PA28)αはγ型インターフェロンによって誘導される因子として以前クローニングされていたIGUP I-5111と同一の分子であることが判明した。そのため、PAα、βおよびこれらにホモロジーのあるSLE患者の自己抗体の抗原として同定されたKi-antigenのγ型インターフェロンによる誘導について検討した。その結果、PA28α、PA28βはγ型インターフェロンによって誘導されるが、Ki-antigenは誘導されないことが判明した。また、誘導されるPA28α、βでもその誘導の程度は異なり、PA28αの方が強く誘導された。この誘導能の違いと機能の違いについて現在検討中である。
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