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1994 年度 実績報告書

尿路性器感染症の病態解明とポーリン抗体を用いた予防、治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671602
研究機関鹿児島大学

研究代表者

大井 好忠  鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041394)

研究分担者 山内 大司  鹿児島大学, 医学部, 助手 (70239838)
川原 和也  鹿児島大学, 医学部, 助手 (90204750)
川原 元司  鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (40161351)
後藤 俊弘  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (50128427)
キーワード尿路感染症 / バイオフィルム菌 / 緑膿菌 / 抗菌薬 / ポーリン蛋白
研究概要

人工尿を潅流したテフロンカテーテル内面に形成される緑膿菌バイオフィルムを,光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡,ならびにレーザー顕微鏡を用いて観察した。その結果,カテーテルに付着した緑膿菌は,3-6時間でマイクロコロニーを形成後、菌体周囲にglycocalyxを産生し12時間目以降バイオフィルムの形成が明らかとなる。バイオフィルムの厚さは,24時間で約20μm,48時間で約30μm,4日で約40μmに達し,その後はほぼ一定の厚さで推移することが明らかになった。
人工尿中で形成されたバイオフィルム緑膿菌(48時間潅流)に対する抗菌剤単独の殺菌効果を経時的に観察した。その結果,検討したβラクタム系のPIPC CAZ,アミノ配糖体系のAMK,TOBならびにキノロン系のCPFX,LVFX,いずれの薬剤でも臨床的に到達可能な尿中濃度では,バイオフィルム緑膿菌を除菌することが不可能であることが明らかとなった。今後,抗菌薬どうしあるいは抗菌薬と酵素製剤の併用効果を検討し,有効な組み合わせが明らかにされれば,動物を用いた実験系でその有効性を追試する予定である。
なお,ポーリン蛋白による尿路感染症のワクチン効果は,現在までの検討効果からはその有効性を示唆する成績は得られていない。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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