研究分担者 |
飯田 宜志 東海大学, 医学部・移植学教室I, 助手 (10193137)
飛田 美穂 東海大学, 医学部・移植学教室I, 助教授 (20147169)
北村 真 東海大学, 医学部・移植学教室I, 講師 (00214817)
角田 隆俊 東海大学, 医学部・移植学教室I, 助手 (50276854)
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研究概要 |
我々は腎の各画素における時間放射能曲線(TAC)に因子分析法を適用した後,得られた成分曲線を入出力関数に導入し,UCを算出する事を可能とした(Factor UC). 先ず循環モジュールを作成し,Rutland処理の入力の設定と再現性に関し検討を加えた.UCは再現性を持って真の濾過率を反映しており腹部大動脈部,腎動脈部,腎血管床部でそれぞれ別のカーブが得られ,腎血管床部分を入力としたものが最も真値に近かった. 次に腎移植ドナー症例を含む健常人および急性腎不全回復期症例を対象に,Factor UCについて,腎機能の評価における有用性を検討して以下の結果を得た. 1)腎糸球体機能の測定に関して,本法は24時間尿Ccr検査と同様の意義を有する. 2)本法は,24時間尿Ccr検査に比べ外来通院で簡便に行え,リアルタイムでの腎機能の評価が可能な点で優れている. 3)本法は提供腎の選択をはじめ,分腎機能検査法として有用である.更に腎移植者に対し同様の検討を行い以下の結果を得た. 1)正常の位置に2腎がある症例と同様,移植腎(単一腎)機能についても本法で精査可能である. 2)腎移植者と正常位置に2腎を有するものでは,Factor UCとCcrには,同様の相関関係があるものの,それぞれ異なったClusterを形成した事から,その病態を反映しているものと考えられた.
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