研究概要 |
1.マウスにEGFを投与するin vivo実験において、EGFはエストロゲンの子宮に対する増殖作用のmediatorであることが示された。 2.マウスに対しEGFに特異的な抗体を投与すると、エストロゲンの作用は著明に抑制された。 3.エストロゲン投与によりマウス子宮にはdose-,time-dependentなTGFα mRNAの発現を認めた。 4.TGFαの遺伝子発現は上皮により著明に認められた。 5.エストロゲンをマウスに投与して得られた子宮腔内液にはRIA法、Wester blot法により多量のTGFα蛋白が認められた。 6.TGFαの発現はエストロゲンに特異的で、他のステロイドでは認められなかった。 7.マウスに対しTGFαに特異的な抗体を投与すると、エストロゲンの作用は著明に抑制された。 8.TGFα,EGFは子宮に対して強力な増殖作用を有していることが判明した。 9.binding study、affinity labeling、リン酸化実験により、マウス子宮には機能的TGFα/EGFレセプターが存在することが明らかとなった。 10.EGF、TGFα、EGFレセプターのpathwayはマウス子宮の増殖・分化に重要な生理的役割を担っている。
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