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1994 年度 実績報告書

子宮体内膜における硫酸化糖脂質の発現機序とその生物機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671686
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

久布白 兼行  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50170022)

研究分担者 塚崎 克己  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40118972)
キーワードアリルスルファターゼA / 生物学的機能 / 硫酸化糖脂質 / スルファチド / 子宮体内膜 / スルホトランスフェラーゼ
研究概要

本研究では、1.子宮体内膜におけるスルホトランスフェラーゼ(ST)及びアリルスルファターゼA(ASA)の量的変化に関する解析 2.子宮体内膜における硫酸化糖脂質の局在 3.子宮体内膜における硫酸化糖脂質の細胞接着への関与の解明を行なった。
1.正常体内膜組織におけるSTならびにASA活性を測定した結果、ST活性は増殖期に比べ分泌期に活性の亢進が認められたのに対し、ASA活性は逆に、増殖期の活性が分泌期に比べ亢進していることが判明した。さらに、ASAのcDNAを用いたノーザンブロッティングによる解析の結果、ASAのmRNAの発現は増殖期と分泌期において明らかな差異は認められなかった。従って子宮体内膜における硫酸化糖脂質の発現量の変動には、ST活性とASA活性が関与していることが明らかになった。
2.新たに作製された硫酸化糖脂質スルファチドに対するモノクローナル抗体を用いて、子宮体内膜における硫酸化糖脂質の局在を免疫組織化学的に検討した。その結果、抗スルファチドモノクローナル抗体は、おもに腺上皮細胞が強くかつ高頻度に染色され、間質ではその染色態度は弱いことが判明した。
3.分泌期子宮内膜組織のアセトン固定組織・切片を作製し、組織に対する培養細胞の接着を検討するin situ adhesion assayの実験系ならびに至適条件の確立に成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 久布白兼行 他: "ヒト子宮内膜におけるアリルスルファターゼの酵素活性の変動とRT-PCR法を用いたmRNAの発現に関する検討" 日本産婦人科学会雑誌. 46. S-482 (1994)

  • [文献書誌] 久布白兼行 他: "子宮体癌由来細胞株におけるアリルスルファターゼAに関する検討" 日本臨床細胞学会雑誌. 33. 197 (1994)

  • [文献書誌] 久布白兼行 他: "子宮体癌由来培養細胞株における性ホルモンによる硫酸化糖脂質の発現調節に関する検討-硫酸基転移酵素を中心に-" 日本臨床細胞学会雑誌. 33. 882 (1994)

  • [文献書誌] Kaneyuki Kubushiro et al: "Enzymatic basis for the Accumulation of Lewis^b Antigen in Uterine Endometrial Cancers" Japanese Journal of Cancer Research. 86. in press (1995)

  • [文献書誌] 久布白兼行 他: "子宮体癌におけるMSN-1認識抗原の組織接着、ならびに転移に与えられる影響" 日本産婦人科学会雑誌. 47. 163-164 (1995)

  • [文献書誌] KANEYUKI KUBUSHIRO et al.: "Expression mechanism of human uterine endometrial cancer-specific fucosylated carbohydrate chains: aberrant α1→4fucosyltransferases in uterine endometrial cancer-derived cell lines with type I carbohydrate chain" INTERNATIONAL JOURNAL OF ONCOLOGY. 6. 93-97 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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