研究課題/領域番号 |
06671696
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
大槻 勝紀 大阪医科大学, 医学部, 教授 (50140166)
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研究分担者 |
辻本 賀英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (70132735)
赤尾 幸博 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (00222505)
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キーワード | アポトーシス / bcl-2蛋白 / IL-7存在性B細胞株 / 子宮内膜 / TUNEL法 / 免疫電顕 / ウエスタン・ブロット |
研究概要 |
IL-7依存性マウスB細胞株(GB11)を用いて、IL-7存在下、および非存在下の群に分け、経時的に、各群のGB11細胞の微細構造、DNAの断片化およびbcl-2蛋白の細胞内局在の変化について、免疫電顕、TUNEL法(レーザー顕微鏡、電顕)とWestern blotを用いて検討した。その結果、IL-7非存在下(24時間まで)のGB11細胞はアポトーシスの形態的特徴がまだ認められないにも関わらず、ヘテロクロマチンの部位に一致してTUNEL法によりDNAの断片化のシグナルが観察された。この時期のGB11細胞におけるbcl-2蛋白は核膜の外膜やミトコンドリア膜などの膜系に認められた。IL-7非存在下48時間後になると、細胞内にクロマチンの凝集を特徴とする核の断片が観察されるとともに、bcl-2蛋白は核膜や細胞内小器官の膜系からcytosolに局在が変化した。さらに48時間後になると、典型的なアポトーシス小体も観察されたが、cytosolに認められたbcl-2蛋白の反応は減少した。このことはWestern blotによるGB11細胞のbcl-2蛋白量の変化とよく一致していた。以上の結果は1995年第4回日米組織化学会(ハワイ)および1995年第4回アポトーシス研究会ですでに報告し、現在J. Pathologyに投稿を予定している。 さらにヒト子宮内膜を用いたin vivoの系でもin vitroと同様の所見を得ており、1995年第100回日本解剖学会ミニシンポジュウム(東京)ですでに発表した。さらにヒト子宮内膜におけるアポトーシス、特にbcl-2蛋白の発現およびDNA fragmentationの関連についてはJ. Pathology(in press)に報告している。
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