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1995 年度 実績報告書

ヒト精子膜上のカルシウム依存性シグナル伝達物質h-sp-1に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671697
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

小森 慎二  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60195865)

研究分担者 澤井 英明  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80215904)
キーワード精子抗原 / カルシウム依存性シグナル伝達
研究概要

(目的)我々はヒト精子膜抗原に対するマウス抗血清を用いてヒト精巣cDNAライブラリーを検索し、ヒト精子に発現している遺伝子h-sp-1を分離することに成功した。そして、この遺伝子は、カルシウム依存性シグナル伝達機構に関与しているヒトsynaptophysinと唯一43%のhomologyを示してた。この遺伝子h-sp-1のコードする蛋白分子の性状分析を目的として以下の研究をおこなった。
(方法)1. h-sp-1遺伝子より類推したアミノ酸配列のなかで最も抗原性の強い部分と考えられた25アミノ酸(h-sp-1のaa174-198)配列を合成した。この合成ペプチドh-sp-1(174-198)を用いて、ウサギ及びBalb/cマウスを免疫した。2.各抗血清を用いてヒト精子に対する間接蛍光染色を行い、その局在を検索した。3.受精現象に対する影響を調べるため、ヒト精子不動化試験、透明帯除去ハムスター卵へのヒト精子侵入に対する阻害作用を調べた。
(結果)1. h-sp-1 (174-198)に対する抗血清の反応性をELISA法にて確認した。2.ウサギ抗血清は、メタノール固定したヒト精子の頭部を染色した。3.ヒト精子不動化活性はみとめなかった。しかし、ハムスター試験で有為にヒト精子のハムスター卵への侵入を阻害した。
(結論)ヒト精子に発現するh-sp-1がコードする蛋白は、ヒト精子頭部に存在していることが明らかになった。さらに、ヒト精子の卵細胞への侵入過程に関与していることが明らかになった。今後、さらに先体反応に対するカルシウム依存性シグナル伝達機構への関与について検討中である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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