研究課題/領域番号 |
06671741
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
友田 幸一 関西医科大学, 医学部, 助教授 (50164041)
|
研究分担者 |
井上 俊哉 関西医科大学, 医学部, 助手 (70223261)
原田 成信 関西医科大学, 医学部, 助手 (00198920)
|
キーワード | ヒスタミン / 細胞内カルシウム / 前庭有毛細胞 / レセプターアンタゴニスト / 免疫学 |
研究概要 |
目的:I型アレルギーと前庭機能障害との関係が示唆されているが、今回ヒスタミンの前庭感覚細胞に与える影響を細胞内カルシウムイオン動態の変化から観察した。方法:白色モルモットの半規管膨大部より前庭有毛細胞を単離し、カルシウム依存性蛍光色素(Fura-2AM)にて蛍光発色させ、ヒスタミンおよび種々のアンタゴニストを負荷後、ARGUS-100CA画像解析装置にて340/380nmの蛍光比からカルシウム濃度の変化を観察した。結果:ヒスタミン(10μM)負荷後、細胞内カルシウムイオン([Ca^<2+>]i)の上昇がみられ、細胞外液のCa^<2+>を除くとその反応はみられなかった。一方プロメタジン(H1アンタゴニスト、2.5μM)、シメチジン(H2アンダゴニスト、1.0μM)、チオペラミド(H3アンダゴニスト、1.0nM)負荷で[Ca^<2+>]iの上昇がブロックされた。考察:以上の結果より前庭感覚細胞にヒスタミンの各レセプターが存在することが示唆された。また内耳免疫異常下でヒスタミンが前庭系の情報伝達に何らかの影響を及ぼすことが推察された。
|