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1994 年度 実績報告書

コンピューター画像処理を用いた顔面表情運動の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06671743
研究機関近畿大学

研究代表者

村田 清高  近畿大学, 医学部, 教授 (60026945)

研究分担者 田中 久哉  近畿大学, 医学部, 助手 (50227162)
木村 裕毅  近畿大学, 医学部, 講師 (90225053)
キーワード顔面神経麻痺 / 他覚的評価法 / コンピューター画像処理 / 表情運動
研究概要

パーソナルコンピューターへの動画入力ソフトウェアーテクスチャーを利用し、顔面表情筋の動きをデジタル化し、顔面表情運動の数値化をおこなった。これにより、新しい顔面神経麻痺の他覚的評価法を開発することができた。これまでの他覚的評価法は、顔面神経麻痺においてはスコア法に比べて、実地臨床において広く用いられるに至らなかった。というのは、これまでの他覚的評価は顔面の動きを客観的に数値化するために非常に難しいテクニックや高価な機器が必要であり、スコア法のようにいかなる機器も必要とせずどこでも行えるというわけにはいかなかったからである。しかし、客観的かつ再現性のある程度判定には何らかの他覚的評価が必要である。そこで、我々は最新のデジタル画像処理の方法を用い、簡便な顔面表情筋の運動の他覚的評価法を開発する目的で一連の研究を行った。方法は、顔面表情運動を数値化するために、被検者の顔面上に表情運転に伴って移動するマークを計24ヶ所に貼り付け、これをビデオカメラで顔面をとらえ、パーソナルコンピューターに画像を取り込む。次に、これらの画像に画像処理を行い数値化をした。その結果、以下の結果が得られた。
(1)顔面にマークした各点の軌跡測定では顔面の特定部位の動きの詳細な検討が可能であった。
(2)顔面の各領域の最大運動時/静止時の面積比の比較では麻痺の程度や改善経過のみならず顔面表情筋の微細な運動をも数値で明解に表すことが可能であった。
(3)顔面にマークした各点の移動距離の変化を計算し解析することによりスコア法とよく相関する他覚的顔神経麻痺評価システムを開発することができた。
現在、このシステムを使い顔面神経麻痺の回復過程、生理的共同運動等を検討中である。成人および小児の比較も行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 磯野道夫,村田清高,他: "コンピューター画像処理を用いた顔面表情運動の解析-他覚的評価法の試み" 日本耳鼻咽喉科学会会報. 97(3). 393-400 (1994)

  • [文献書誌] 田中久哉,村田清高,他: "顔面表情運動の定量的検討-小児と成人における比較検討" 小児耳鼻咽喉科. 15(2). 28-33 (1994)

  • [文献書誌] 田中久哉,磯野道夫,他: "顔面表情運転の定量的検討-コンピューター画像処理を用いた評価" Facial N Res Jpn.14. 167-172 (1994)

  • [文献書誌] 田中久哉: "顔面表情運転の定量的検討" 耳鼻臨床. 補71. 1-20 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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