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1995 年度 研究成果報告書概要

カエル水晶体ρ-クリスタリンの遺伝子操作と酵素活性の復元:グルコース還元活性の放棄と抑圧的進化の検証

研究課題

研究課題/領域番号 06671756
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 眼科学
研究機関福井医科大学

研究代表者

藤井 豊  福井医科大学, 医学部, 助教授 (80211522)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワードρ-クリスタリン / 分子進化 / 点突然変異 / 復元
研究概要

カエル水晶体cDNAライブラリーから,ρ-クリスタリンをコードするクローン(R7FF)を単離した。pUC18系発現ベクターpMRを調製し,天然同型ρ-クリスタリンの発現系を確立した。組換え体ρ-クリスタリンのN末端はTLTKETRと同定され、天然型ρ-クリスタリン-II(ρ-クリスタリン-IはN末端がブロックされている)と同型である。アルド・ケト還元酵素ファミリーのアミノ酸配列の相同性から,55-ThrをTyrに点突然変異を導入した。pMRおよび55Tyr-pMRから、それぞれ、wild-type-ρ-クリスタリン-IIおよび55Tyr-ρ-クリスタリン-IIの発現を行った。Sephadex G-100,Matrex OrangeA,およびMonoSクロマトグラフィーで,SDS-PAGEで単一の精製標品を得た。wild-type-ρ-クリスタリン-IIには全く酵素活性が検出されないが、55Tyr-ρ-クリスタリン-IIにはアルド・ケト還元酵素活性が検出された。至適pHは6と9の二相性を示した。pH6.5で0.1mM9,10-phenanthrenequinoneにたいする比活性は0.63units/mg proteinであった。しかし、プロスタグランジンF合成酵素の基質prostaglandinD_2は55-Tyr-ρ-クリスタリン-IIの基質にはならなかった。一方、グルコースなどの糖に対するアルドース還元活性は9,10-phenanthrenequinoneに対する相対活性で1%以下と低いものであったが明らかに基質となることが判明した。以上のことより,ρ-クリスタリンの分子進化の過程で,たったひとつのアミノ酸残基(55Tyr→Thr)の置換がグルコース還元活性すなわちアルドース還元活性を放棄するのに最も重要であったと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤井 豊: "アルド・ケトレダクターゼスーパーファミリー" 生体の科学. 46. 479-480 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] YUTAKA FUJII,NOBORU NAKAI,AND HIRONORI THO: "ALDO-KETO REDUCTASE SUPERFAMILY" SEITAINOKAGAKU. 46. 479-480 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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