研究概要 |
ヒトIgG Fe部位と結合するMycoplasma salivarium細胞の膜タンパク質(分子量、90kDa:90kp)の精製 1.M.salivarium ATCC 23064株をPPLO serum fraction(IgGを含まない)添加PPLO broth(100l)で培養し、細胞(1g of protein)を集め、超音波で破砕して、精製膜標品(0.45g of protein)を調製した。 2.膜標品をTriton X-100(1%)/sodium acetate buffer(pH6.0)に浮遊させて、37℃で1時間処理して、90kpを可溶化した。 3.可溶化画分をCM-Sepharose FF,次にDEAE-Sephacelでcolumu chromatographyを、さらにchromatofocusingを行い、精製90kp(2mg of protein)を得た。 90kpの性状 1.等電点がpH5.5、至適pHが7.0、pH5.5で不可逆的に失活した。 2.IgG Fe断片との結合活性はヒトIgGならびにIgMで阻害された。 3.concanavalin Aに対して強い親和性を示した。 IgG Fe断片との結合はmannoseで阻害され、Mn、Ca、Cuイオンで増強された。 4.mouseのBならびにT細胞に対してmitogen活性を示した。 5.Raji細胞ならびにヒト抹消血由来単球のclass II抗原の発現を促進した。 6.精製90kpの量が少なかったために、5.と6.はそれぞれ一回の実験結果であるので、さらに確認のための実験を繰り返す必要がある。
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