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1995 年度 実績報告書

歯周病原性菌の病原性因子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671832
研究機関東京歯科大学

研究代表者

加藤 哲男  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (00159253)

研究分担者 山中 あゆみ  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40231667)
石原 和幸  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00212910)
キーワード歯周病 / 歯周病原性菌 / 遺伝子クローニング / 溶血活性 / 病原性因子
研究概要

Actionobacillus actinomycetemcomitansは、歯周病に深く係わっているグラム陰性通性嫌気性桿菌である。本菌種は、病原性因子として線毛、ロイコトキシン、内毒素などを保有していることが知られているが、近年本菌種が溶血活性を示すことが報告されている。そこで本研究ではA. actinomycetemcomitansから溶血活性に関わる遺伝子のクローニングを試みた。
A. actinomycetemcomitans ATCC43718株からの染色体DNAをSau3AIで部分消化したDNA断片をpTZ18Rに組換えてE. coli JM109に形質転換し、ウマ血液寒天培地上で溶血を示すクローンを選択した。またそのクローンからの遺伝子産物についてその溶血活性などについて検討した。得られたクローンpTZAalは、A. actinomycetemcomitans由来の約1.7-kbpの挿入断片を有していた。その大腸菌クローン菌体の超音波破砕上清をSDS-PAGEで調べたところ分子量約1万にバンドが確認され、またこのタンパクは、ATCC43718株の全菌体に対するウサギ免疫血清と反応する事を確認した。このタンパクは、ウマおよびヒツジの赤血球は溶解したが、ウサギ赤血球は溶解しなかった。また本溶血活性は、Mg^<2+>、Mn^<2+>およびCa^<2+>によって促進され、EDTA、2-MEおよびDTTによって阻害をうけ、proteinase Kあるいは70℃30分間の処理で完全に失活した。A. actinomycetemcomitansは少なくとも2種類の溶血因子を保有していることを確認しており、今回クローニングに成功したのはそのうちの一つと考えている。今後この遺伝子の塩基配列を決定するなど更に解析を進めるとともに、今回クローニングされた以外の溶血因子のクローニングを試み、それらの歯周病との関わりについて検討する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ando, T.: "Heat shock protein of periodontopathic bacteria in human periodeortitls process." Micirobio1. Immuno1.39. 321-327 (1995)

  • [文献書誌] Ishihara, K: "cloning and expression of a reutral phosphatasc gene from Treponema denticola." Infect. Immun.63. 1147-1152 (1995)

  • [文献書誌] Harano, K: "An antiserum to a synthetic fimbrial peptide of Actinobacillus actinomycetemcomitans blocked adhesion of the microorganism." FEMS Microbiol. Lett.130. 279-286 (1995)

  • [文献書誌] Kato, T.: "Idertification of a chromosomally encoded kanamycin acetylase in Porphyromonas glngivalis." FEMS Microbiol. Lett.131. 301-306 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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