研究概要 |
これまでの実績および今後の課題 研究代表者と同分担者は申請課題に対する研究を行い,以下の点について明らかにしてきた. a)ラット側頭筋(出生直後から2週齢まで)を用いSuccinate dehydrogenase(SDH),α-Glycerophosphatedehydrogenase(α-GPDH)の活性を検索し,筋線維型の分化時期が12週齢から13週齢に変化することを決定した. b)電気泳動による上記時期のラット側頭菌のMyosin泳動パターンを作製し,泳動パターンの変化時期と酵素活性の変化時期がほぼ一致することを確認した. c)免疫組織,酵素組織化学による同時期のラット側頭菌の筋周膜,筋内膜を構成するコラーゲンタイプおよびその他の基質の動態と分布を調べ,かなり早い時期からコラーゲン分子種に差異がみられることを確認した(なお,この結果については平成7年1月7日に米国動物学会総会形態学分科会にて発表;於セントルイス). 今後は以下の点について検索する. a)Myosin-ATPase(alkaline stable,acid stable)による筋線維型の分化時期の決定と,b)同時期の筋周膜,筋内膜を構成するコラーゲンタイプおよびその他の基質の動態と分布を検索するとともに,c)筋線維型の分化時期前後の筋周膜,筋内膜を構成するコラーゲン線維の詳細な観察を走査型電子顕微鏡を用いて3次元的な解析も加え,筋周膜,筋内膜を構成するコラーゲン線維が筋線維型分化に及ぼす影響を考察して論文化する.
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