筋線維型分化期の筋周膜、筋内膜を構成するコラーゲンの動態 平成6年度と今年度の実験の結果を総括する。 1)筋線維分化期が決定された10日前後の時期を中心に出生直後から2週齢までのラット咀嚼筋を用いて筋周膜、筋内膜を構成するコラーゲン線維におけるI型コラーゲン、III型コラーゲン、ラ ミニン、フィブロネクチン、テイネシンの各細胞外基質の動態の解析を行った。これによりI型コラーゲンとラミニンがこの時期に強い反応を示した。 2)一方、走査型電子顕微鏡を用いた咀嚼筋のコラーゲン線維の3次元的レベルでの解析ではこの時期に筋周膜、筋内膜を構成するコラーゲン線維の動的変化大きい。 3)透過型電子顕微鏡を用いた衛生細胞の観察ではミトコンドリア、粗面小胞体など細胞内小器官が著しく発達し、細胞の活性が高いことを示唆し、酸化酵素系の筋線維変化時期に発達、増加することが明らかとなった。
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