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1995 年度 実績報告書

軟骨細胞の増殖におけるインテグリンと細胞外基質の相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06671853
研究機関大阪大学

研究代表者

岩本 資己  大阪大学, 歯学部, 講師 (80203644)

研究分担者 中島 和久  大阪大学, 歯学部, 助手 (90252692)
キーワード軟骨細胞 / インテグリン / 細胞増殖 / フィブロネクチン
研究概要

軟骨基質には多種類の細胞外基質が存在し、軟骨細胞の増殖および分化を調節していると考えられている。我々は軟骨細胞の増殖がβ1インテグリンに依存することを示唆する知見を得ていた。本研究は、どの細胞外基質が、どのαサブユニットと会合したβ1インテグリンを介して軟骨細胞の増殖を調節しているかを明らかにすることを目的としてなされた。ウサギ成長軟骨細胞はI型、II型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン、ヴィトロネクチンなどの種々の細胞外基質に接着する能力を保持し、フィブロネクチンとの接着はα5β1インテグリンおよびRGD配列に依存していたが、コラーゲンとの接着は非依存性であった。いずれの細胞外基質上で軟骨細胞を培養しても、培養を継続するにしたがい、その細胞接着および細胞伸展はフィブロネクチンおよびα5β1インテグリンに依存するようになった。軟寒天培養系を用いて軟骨細胞の増殖に関与しているインテグリン、細胞外基質を検討したところ、細胞増殖はフィブロネクチンとα5β1インテグリンとの相互作用を阻害する抗α5β1インテグリン抗体(BIIG2)およびRGDペプチドの添加により阻害された。一方、α5β1インテグリンとフィブロネクチンのアフィニティーを強める特種な抗体(U1α、Dev.Biol.,169,261-272,1995)の添加は軟骨細胞増殖を促進した。また、ウサギ肋軟骨・骨移行部の成長板の増殖軟骨層に、α6インテグリンサブユニットおよびフィブロネクチンが局在していた。上記の結果は軟骨細胞の増殖にはα5β1を介する細胞外基質、おそらくフィブロネクチンからのシグナルが必須であることを示すものである。さらに、成長軟骨細胞の増殖の調節にα5β1インテグリンが関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] D.Boettiger: "Regulation of integrin α5β1 affinity during myogenic differentiation." Dev.Biol.169. 261-272 (1995)

  • [文献書誌] 岩本資己: "細胞外マトリックス-基礎と臨床-(分担執筆、発表予定)" 愛智出版,

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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