研究課題/領域番号 |
06671877
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 二久 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70095107)
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研究分担者 |
大林 尚人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40176988)
井田 瑞枝 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (10014226)
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キーワード | Kedge subtraction / Gd DTPA / Sialography / Contrast Media |
研究概要 |
【ファントム製作】内径0.2〜1.2mmのポリエチレン管に0.5mMol/m1のGd-DTPA造影剤(Magnevist:Schering)を満たしてアクリル板に刻み込んだ溝に入れ、導管のファントムとした。これを様々な骨塩濃度の骨ファントム(タフボーン:京都科学)に重ねて水槽に沈め、被写体とした。 【撮影系の開発】カセッテにGd_2O_2Sのフィルタを挟んで2組の撮像系を組み込む。管球側撮像系には、GdK吸収端以上の光子エネルギーのX線に対して高感度のGd_2O_2S増感紙系(MinR:Kodak)を用いてGdコントラストの高い画像を得る。Gd_2O_2Sフィルタ透過後のGdコントラストの低いX線像を、BaSO_4増感紙(X'Omat Regular:Kodak)又はBaFC1のIP(STIII:Fuji)で得る。X線の線質については、管電圧65〜75kV濾過0.5mmCuと、管電圧75〜90kV濾過0.25mmHfの2種類を用いて比較した。 【画像処理系の開発】フィルムの画像はレーザースキャナ(2504:阿部設計)で読取り、またIPの画像はcomputed radiography装置(FCR7000:Fuji)で読取り、画像処理電算機(SPARC1+:Sun)に転送する。2枚の画像の位置と階調を合わせた後に差分処理を施して、骨陰影を消失し、Gdの陰影のみを残した画像を得るソフトウエアを開発した。 【結果】得られた2枚の画像のGdコントラストは肉眼にも明瞭な差があり、差分処理によって、内径0.4mmのポリエチレン管まで観察できる画像が得られた。しかし、造影剤のGd濃度が低いため、ヨード造影剤の単純画像に優るものではなかった。本法を臨床に応用するためには、高濃度のGd造影剤が必要である事が明らかになった。X線は低管電圧と銅フィルタの組み合わせの方が優れていた。FCRで撮影した後側画像の画素サイズがレーザースキャナのそれとは微妙に異なるため、位置合わせの精度が、レーザースキャナ読取り画像間のそれよりも劣っていた。
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