研究概要 |
本年度は,主としてポーセレン微粒塊の射出装置について実験的検討を行った. 1.応答速度100μsec,出力2.8kNと高速かつ強力なピエゾアクチュエータを購入し,周辺回路を製作して衝撃荷重発生装置を作製した. 2.作製した衝撃荷重発生装置は変位出力であることから,入力の制御信号(0〜5V)と,レーザ変位計により非接触的に測定される変位出力(0〜50μm)を計測し,装置の動特性を調べた.その結果,高電圧増幅器の遅れのために50Hzを越える高周波数領域での周波数応答が落ちるものの,荷重波形としては特に問題はなく,試作した荷重発生装置は本研究の目的に十分な性能を持っていることが確認された. 3.金属射出筒および射出ノズルを製作してポーセレン泥微滴射出装置を試作した.またひずみゲージにより射出筒の内圧の測定を行った.そして蒸留水を試料として射出実験を行ったところ,射出ノズルにあまり依存せずに安定した射出が可能であることが確認された. 4.ポーセレン泥についても予備実験を行ったが,数回の射出でノズル内にポーセレン粉がつまり,射出不可能な状態となった.これは,射出ノズルのデザインに問題があると思われ,次年度において改良を施すこととした. 5.また試作した装置では衝撃荷重発生装置を正弦波で駆動しているが,三角波や矩形波の駆動の方が良いという可能性もある.そこで次年度には,制御駆動回路についても改良を加えることとした.
|