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1995 年度 実績報告書

口腔領域の悪性腫瘍、前癌病変における遺伝子異常の解析とその生物学的、臨床的意義

研究課題

研究課題/領域番号 06671984
研究機関北海道大学

研究代表者

千葉 逸朗  北海道大学, 歯学部, 助手 (50250460)

研究分担者 進藤 正信  北海道大学, 歯学部, 助手 (20162802)
野谷 健一  北海道大学, 歯学部, 助教授 (70113602)
藤永 けい  札幌医科大学, 医学部, 教授 (10045338)
キーワード口腔扁平上皮癌 / スリランカ / 噛みタバコ / P53遺伝子
研究概要

申請者は昨年度、北海道大学歯学部附属病院口腔外科を受診した患者を対象に、生検、あるいは外科切除され、病理組織学的に扁平上皮癌と診断された腫瘍組織を用い、腫瘍抑制遺伝子p53遺伝子の異常について研究を行った。さらにp53遺伝子産物に結合し、腫瘍抑制遺伝子の作用を不活化することが知られているヒトパピローマウイルス(HPV)の感染についても同じ組織を用いて検索を行った。その結果、p53遺伝子は38例中9例(23.7%)に異常を認め、HPV DNAは8例(21.1%)に同定され、予後との相関を見い出した(第19回日本頭頚部腫瘍学会、第86回米国癌学会にて発表、Oncogene印刷中)。
本年度は口腔癌多発地帯の一つであり、当科と協力体制が整っているスリランカに注目し、検索を行った。同地域は噛みタバコの習慣があり、それが口腔癌の原因となっていると考えられている。同地域で口腔扁平上皮癌、および前癌病変の生検材料、手術材料を採取し、遺伝子変異の検索を行った。その結果、p53遺伝子の変異は33%に認められ、かつ、変異の位置がエクソン5に集中する傾向にあった。したがって、噛みタバコ中の発癌物質が遺伝子のある特定の部位を標的として作用している可能性が示唆された(第54回日本癌学会で発表、投稿準備中)。HPVの感染および他の遺伝子については現在も検索中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Itsuo Chiba,et al.: "Mutations in the p53 gene and human papillomavirus infection as significant prognostic factors in squamous cellcarcinomas of the oral cavity" Oncogene. 12(In press). (1996)

  • [文献書誌] Masanobu Shindoh et al.: "Detection of human papillomavirus DNA sequences in oral squamous cell carcinomas and their relation to p53 and proliferating cell nuclear antigen expression." Cancer. 76. 1513-1521 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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