研究課題/領域番号 |
06671998
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
大月 佳代子 山梨医科大学, 医学部, 講師 (20185325)
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研究分担者 |
金城 尚典 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00262676)
辻 政秀 山梨医科大学, 医学部, 助手 (70262665)
大西 正俊 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50014139)
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キーワード | 顎関節 / 関節鏡 / 鏡視下手術 / 顎関節腔内形態 / 顎関節二重造影 / 癒着 / 開閉口訓練 / 線維性強直症 |
研究概要 |
1)基礎的研究:サル顎関節を用いた関節腔内、鏡視下手術後の形態 日本ザルの顎関節における手術後の検索については、現在、12か月、6か月3か月のものについて継続中である。術後の経過観察所見からは、とくに開口域、開閉口運動の障害等はみられず通常に経過している。一般に動物実験において開口障害状態を再現することは困難である。そのため動物の場合、食物摂取に際し、顎関節部の疼痛は障害にならないようで結果的に開閉口の術後運動が積極的に行われた場合の状態を観察することになり、より臨床への参考所見になりうるものと考える。 2)臨床的研究 臨床例における鏡視下手術施行例の検索 術前および術後のCT二重造影法は全症例について施行している。病態の把握目的で術前にはCT二重造影あるいはMRI撮影などの画像診断を行っている。さらに可及的に術後にも同検索を施行している。その所見から各種鏡視下手術後の関節腔内形態の変化が明らかになりつつある。対象症例についてはいずれも術中、術後所見ではVTRで記録されており、その動的変化の資料として有用である。現状では明らかとなった所見は、手術部位は瘢痕化を示す場合が多く、それが広範囲であれば機能の影響がある。術後は一般に関節腔狭小化の傾向が見られる。処置部あるいは損傷部が広範であれば関節腔閉鎖となる場合が多い。しかしながら術後の開閉口運動への訓練が適切であれば、機能障害、開口制限はない。このことから、鏡視下手術後の機能障害の予防に適切な開閉口訓練の重要性が強調される結果が得られるものと考えられる。
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