現在までの研究経過 1、腫瘍組織の放射線あるいは抗癌剤に体する感受性の予測をするために、数列の進展癌の患者より試験切除もしくは手術摘出物より得た組織のSOD活性を測定した。 2、腫瘍細胞が抗癌剤に対して耐性を獲得するメカニズムを解明するために、 a.1で得られた腫瘍組織中のSOD活性を測定した。 b.1で得られた腫瘍組織を培養し0-50Gyの放射線、あるいは種々の抗癌剤で処理し細胞中のSOD活性を測定した。 c.1で得られた腫瘍細胞を培養し0-50Gyの放射線、あるいは種々の抗癌剤で処理し細胞中のSOD活性を測定した。 3、2の実験において、腫瘍組織や腫瘍細胞に対してSupre Oxideがどのように影響しているかを対照として検討するために、1で得られた腫瘍細胞を培養しNOの供給源としてSNPで処理し、細胞中のSOD活性を測定した。 現在までの研究の評価 手術摘出物およびそれよりえた腫瘍株細胞に放射線もしくは抗癌剤を処理すると、Xanthin oxidaseを用いた系において細胞内のSOD活性が上昇している傾向を思わせる値が検出された。しかしながら、試験切除時における検体の採取が十分にえられず、治療経過に伴った変化の測定が十分でない。今後は、症例を増やしてさらに検討を行なっていく予定である。
|