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1994 年度 実績報告書

フッ素原子を指標とする外在性物質の生体内残留に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06672046
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

木村 隆英  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70167378)

キーワードフッ素微量分析 / 低温プラズマ酸素灰化 / パ-フルオロオクタン酸 / フルモキセフナトリウム / 血液 / アルブミン / 赤血球 / 薬物輸送
研究概要

フッ素置換界面活性剤であるパ-フルオロオクタン酸およびフッ素置換抗生物質であるフルモキセフナトリウムの血液中における動的平衡の検討を、フッ素原子を指標とする微量分析法により行った。フッ素微量分析法として、低温プラズマ酸素灰化-ガストロマトグラフィー法を改良し、適用した。その結果、本微量分析法が目的を達成するに十分な精度を有することを明らかにすることができた。化合物中にフッ素原子を分析指標にすることができることによって、特別な施設や煩雑な操作を必要とする放射性同位元素標識化合物を用いる必要がなくなり、容易に血液中フッ素置換化合物の動的平衡を検討することが可能になった。
分析対象としたパ-フルオロオクタン酸は脂溶性であり、体内残留によるその毒性が指摘されている。一方、フルモキセフナトリウムは水溶性の抗生物質である。これらの化合物の血液中における動的平衡の検討から、赤血球の特徴的な結合動態が明らかとなった。すなわち、明らかに性質の異なる二つの化合物が赤血球に対して、同じヨうな速い結合と遅い解離を示した。このような挙動を示すのは赤血球独自の性質によるものであると考えられる。これは血液内における赤血球の薬物輸送に関する新しい知見であり、フッ素化合物の体内残留に直接関係していると考えている。赤血球による薬物輸送の概念はあまり認識されておらず、大きな意義を持つものと評価できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] F.Hayakawa: "The Cooperative Effect of Tea Catechins with Fluoride and Aluminium lons on Acid Resistance of Hydroxyapatite" J.Dent.Health. 45(印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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