研究課題/領域番号 |
06672056
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
住谷 光治 徳島大学, 歯学部, 講師 (30206586)
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研究分担者 |
石川 啓詞 徳島大学, 歯学部, 助手 (70253218)
上岡 寛 徳島大学, 歯学部, 助手 (80253219)
日浦 賢治 徳島大学, 歯学部, 講師 (20228696)
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キーワード | カテプシン / 破骨細胞 / 歯牙移動 |
研究概要 |
カテプシンLの抗体作製に関してはモノクロナール抗体と抗血清の両者で準備を進め、抗血清において高い特異性を獲得した。したがって以後の実際にはカテプシンL抗体として抗血清を用いた。 Woldoの方法にてラットの臼歯を移動した後、上記抗血清を用いて牽引側圧迫側のカテプシンLに対する免疫組織化学実験を行ったところ、特に顕著な所見は得られなかった。これが実験手法に関するものか否か現在検討中である。 破骨細胞を含むラット骨髄細胞を骨片上に播種したPTH(副甲状腺ホルモン)、活性型ビタミンD3、TNF(腫瘍壊死因子)を作用させるといずれも有意に骨吸収を促進した。PTHを添加した系にE-64(システインプロテアーゼの阻害剤)、CA-074(カテプシンBの特異的阻害剤)加え、Z-Phe-Arg-MCA活性(システインプロテアーゼ活性)を分別測定したところ培養上清中にPTHによってカテプシンL活性が誘導され、この活性はカルシトニンによって抑制された。また、骨吸収実験における培養上清中のカテプシンL蛋白をウエスタンブロットによって解析すると、PTHによって蛋白が誘導されカルシトニンによって抑制された。 また、肝臓から精製したカテプシンLは酸性条件下でタイプIコラーゲンを分解した。 したがって、破骨細胞のハウシップ窩内でおこる骨吸収過程において骨基質を分解する酵素として至適PHを酸性領域に持つカテプシンLはその候補のひとつにあげられた。
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