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1995 年度 実績報告書

エキシマレーザー光照射によるエナメル質のフルオロ化光化学反応

研究課題

研究課題/領域番号 06672065
研究機関奥羽大学

研究代表者

宮沢 忠蔵  奥羽大学, 歯学部, 教授 (70083441)

研究分担者 国分 美和子  奥羽大学, 歯学部, 助手 (20195704)
キーワードエナメル質 / F-濃度 / フルオロ化 / エキシマレーザー光照射 / 光化学反応
研究概要

エナメル質の耐酸性獲得を促進させる目的でフッ化物作用時にエキシマレーザー光照射を併用し、フルオロ化反応に及ぼす影響を実験的に観察した。
抜去ヒト大臼歯の近心・遠心・頬側・舌側面の表層から約200μmを研磨して1歯から4エナメル質片を作製し、各々フッ化物作用とレーザー光照射の併用、レーザー光照射のみ、フッ化物作用のみ、対照とした。、また、歯エナメル質粉末から錠剤状のEnamel Diskを加圧成型し、フルオロ化によって表層に形成すると考えられるフルオロアパタイト(FAp)の測定に供試した。エナメル質Enamel Diskへのレーザー照射は、KrF(248nm)エキシマレーザーを50〜200mJ/cm^2で500〜3,000shotsとした。フッ化物溶液として0.1〜4%のNaFを1試料片に40μm用いた。エナメル質試料片の表層形態をSEM像、元祖分析をCa_<2P>,P_<2P>,F_<1S>の強度比としてXPSで測定した。CaF_2を除いたエナメル質片の耐酸性は、0.1M乳酸緩衝液(pH4.0)で、またEnamel Diskの耐酸性は0.4M酢酸緩衝液(pH4.0)に溶出するCa量としてICPで測定した。Enamel Diskに形成するFApは、X線の入射角をθ=8°に固定して、表層下20μmまでをX-ray回析で測定した。
エネメル質片にエキシマレーザー(100mJ/cm_2)を照射すると、SEM像からレーザーアブレーションによるものと考えられる粗像面がみられ、フルオロ化すると非照射よりも良好な平滑化が認められた。2%のNaFとレーザー光照射をEnamel Diskに同時作用させたところ、表層20μmに4〜16%のFApが測定された。フルオロ化とレーザー光照射を同時作用させることによって、Enamel Diskとエナメル質片の耐酸性は非照射に比べ向上することが認められた。2%のNaFによる歯面塗布をエキシマレーザー光照射(70mJcm^2,2,000shot)下で実施することにより、フルオロ化が促進され耐酸性の付与が認められた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] C. Miyazawa et al.: "Excimer Laser-Assisted Fluorination of Tooth Enamel Affording Acid-Resistance" ANNUAL REPORT OF THE OSAKA LABORATORY FOR RADIATION CHEMISTRY JAPAN ATOMIC ENERGY RESEARCH INSTITUTE. 28. 32-34 (1995)

  • [文献書誌] 宮澤忠蔵 他: "フッ化物のエナメル質作用時におけるエキシマレーザー光照射の影響について" 日本口腔衛生学会雑誌. 45. 592-593 (1995)

  • [文献書誌] C. Miyazawa et al.: "The Effects of Excimer Laser Beam Irradiation on F^- Uptake of Enamel" ANNUAL REPORT OF THE OSAKA LABORATORY FOR RADIATION CHEMISTRY JAPAN ATOMIC ENERGY RESEARCH INSTITUTE. 29. (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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