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1994 年度 実績報告書

小窩裂溝部におけるプライマーの歯面処理効果とシ-ラントの接着性

研究課題

研究課題/領域番号 06672076
研究機関愛知学院大学

研究代表者

松村 祐  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60113073)

研究分担者 入野田 芳子  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30261027)
渥美 信子  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (10221045)
キーワード小窩裂溝 / エナメル質 / シ-ラント / 接着
研究概要

レジン系シ-ラントを用いる場合、リン酸による酸処理を行なわずにエナメル質と強固に接着させる方法として、Self-Etching効果を有するフェニールPを含有するPrimerに着目した。すなわち、歯質親和性の高いHEMAにフェニールPと水を混合することによって、水洗を行わず、かつ充分な接着性を得ることができると考えられる。
そこで、未萌出歯および萌出歯の清掃後の裂溝部を、詳細に観察後、歯面の前処理をこのPrimerで行いBonding、シ-ラント填塞後、このエナメル質の極く表層に形成されるレジン-エナメル含浸層を走査電子顕微鏡にて観察した。
1.実験歯には萌出直前の新鮮抜去ヒト下顎第1小臼歯(各40歯)を用い、GK101液とPOWER-DOWN型 ENAC3型(♯8K-FILE)で小窩裂溝部の清掃を行なった。
2.歯面処理剤は、LBprimer(kuraray)の他、30%HEMAに5%、10%、20%、30%PHENYL-Pと蒸留水を混合し、0.5〜1.2のPHにそれぞれ調整した。
3.上記プライマーを60秒間歯面に塗布し、軽くエア-ブロ-後低粘度型シ-ラント,teethmate-F(260CP)を填塞し、40秒間光照射を行なった。一方プライマーで60秒処理後、Clearfil FHOTO Bondを塗布したものについても検索した。
4.試料はエポキシ樹脂に包埋し研磨後、SEMにてレジン浸透エナメル質の構造を観察した。その結果
1.LBprimerでは、歯面処理後の裂溝部表面にはリン酸エッチングに類似する蜂巣状の構造が観察される部分と不明瞭な部分と観察された。
2.試作プライマーでは、5%、10%ではエナメル質の脱灰は軽度であったが、30%では顕著に認められれ、リン酸エッチング近い脱灰効果が認められた。
3.LBprimerでは、縦断面における裂溝部エナメル質とシ-ラント接着界面において大部分でエナメル質へのシ-ラント浸透が観察された。
4.LBprimerのレジン浸透エナメル質の厚さは、約2〜5ミクロンであった。
5.試作プライマーでは、5%、10%では数ミクロンであったが、30%では10ミクロン以上の安定した厚さが観察された。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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