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1994 年度 実績報告書

歯科医療従事者は肺癌リスクが高いか?

研究課題

研究課題/領域番号 06672077
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

西川 哲成  大阪歯科大学, 歯学部(口腔病理学), 講師 (70140209)

研究分担者 和田 聖二  大阪歯科大学, 歯学部(口腔病理学), 助手 (90191824)
和唐 雅博  大阪歯科大学, 歯学部(口腔病理学), 助手 (20167216)
田中 昭男  大阪歯科大学, 歯学部(口腔病理学), 教授 (10121823)
大森 佐輿子  大妻女子大学, 社会情報学部(社会環境学), 教授 (90221134)
キーワード肺疾患 / 肺癌 / 歯科医療従事者 / 金 / クロム / コバルト
研究概要

症例および方法:肺癌の脳転移が認められた元歯科技工士(84歳,男性)の病理解剖を経験し,左肺の上葉と下葉,右肺の上葉,中葉と下葉,そして肝および腎のほぼ中心部をそれぞれ1cm^3摘出し,凍結乾燥した.その後,熱中性子放射化分析法により各試料中のAu,Co,Cr,Cu,Fe,Hg,Mg,Mn,Sb,Se,VおよびZnの元素濃度を,標準試料との比較定量によって測定した.また,対照として(肝癌,58歳,女性事務職),(心筋梗塞,73歳,女性,無職),(狭心症,78歳,男性,住職),(肺癌,68歳,男性,無職),(狭心症,74歳,男性,飲料水おろし業),(肺癌,70歳,男性,鉄工所)6例の患者の剖検から得られた肺,肝および腎の組織についても病理組織学的に観察し,それぞれに含まれる各種金属の濃度を測定した.さらに,元歯科技工士の症例については右肺18カ所,左肺14カ所について測定し,各種金属の沈着と肺における局在を調べた.
結果:元歯科技工士の肺ではその他の職種と比較し,Au,Co,Cr,VおよびZnの濃度が増加し,とくにAuは0.83〜24.1ppmと対照(0.000〜0.033ppm)に比較し高濃度で沈着していた.また,これらの金属(Au)は右肺(上葉 平均 3.81ppm,中葉 平均 2.47ppm,下葉 平均 3.14ppm)そして左肺(上葉 平均 9.81ppm,下葉 平均 4.74ppm)と右肺より左肺で,下葉および中葉より上葉で多く検出された.Au,Co,Cr,VおよびZnの金属は一般に歯科で用いられる金属にかなり含まれており,歯科技工職を退いて10年近く経過しても,なお肺に残存することが明らかになった.したがって,保健衛生上,歯科診療所および歯科技工所の職場環境の改善が望まれる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西川哲成,他 6名: "歯科医療従事者は肺癌リスクが高いか?" 歯科基礎医学会雑誌. 36巻. 152- (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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