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1994 年度 実績報告書

ラット虹彩散瞳筋のムスカリン受容体の遺伝子工学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06672195
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

渡辺 稔  名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (50012638)

研究分担者 山原 なつき  名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (40226535)
今泉 祐治  名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (60117794)
キーワードラット / 平滑筋 / 虹彩散瞳筋 / ムスカリン受容体 / PCR法 / クローニング / 電気生理 / AF64A
研究概要

本研究の目的は、虹彩散瞳筋においてムスカリン受容体刺激で生じる弛緩の機構を分子薬理学的に解明することである。
まず、弛緩に関連する受容体が、すでに報告されている5種類のムスカリン受容体のどれに該当するか、或いはさらに別のサブタイプなのかを遺伝子のレベルで検討した。m2、m3受容体の翻訳領域を完全に含むようにPCRプライマーを各々デザインし、RT-PCR法に従いラット眼cDNAから目的とするPCR産物を得た。m2受容体については、約1400塩基対、m3受容体については、約1800塩基対のPCR産物であった。これらの産物を大腸菌ベクターに組み込み、サブクローニングした。さらに、蛍光自動シークエンサーを用いて遺伝子配列を解析した。ラット眼m2受容体については、ラット脳m2受容体と数個のアミノ酸について差異が確認された。ラット眼m3受容体については、現在遺伝子配列を決定している。平成7年度において、アフリカツメガエル卵母細胞翻訳系を利用し、両受容体の電気生理学的な特性を検討する。また、哺乳類培養細胞に両受容体をそれぞれ発現させ、薬物結合実験・セカンドメッセンジャーの定量を行い、虹彩散瞳筋との比較検討をする。さらに、G蛋白質に特異的な抗体を使い、免疫沈降法とウェスタンブロット法を適用して、m2、m3受容体と共役するG蛋白質のサブタイプの決定をする。
一方、特異的なコリン取込抑制薬であるAF64Aを前眼房に微量注入することにより、ムスカリン受容体刺激による弛緩が消失することを見出だし、その機構を薬理学的に検討した。その結果、散瞳筋が持つ静止張力や、ノルエピネフリンやセロトニンによる収縮には有意な影響を与えず、この弛緩だけを消失させることが明らかとなった。今後、AF64A処理後に虹彩筋においてムスカリン受容体mRNAレベルに変化があるかなどを検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yutaka Masuda et al.: "Characterization of muscarinic receptors mediating relaxation and contraction in the rat iris dilator muscle" Br.J.pharmacol. 114. 769-776 (1995)

  • [文献書誌] Natsuki s,Yamahara et al.: "Pertussis texin-sersitive muscarinic relaxation in the rant iris dilator muscle" Br.J.pharmacol. 114. 777-784 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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