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1994 年度 実績報告書

海馬でのアセチルコリン遊離調節におけるセロトニンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 06672196
研究機関共立薬科大学

研究代表者

川島 紘一郎  共立薬科大学, 薬学部, 教授 (70095008)

研究分担者 藤井 健志  共立薬科大学, 薬学部, 助手 (80255380)
藤本 和子  共立薬科大学, 薬学部, 助手 (50229043)
鈴木 岳之  共立薬科大学, 薬学部, 助教授 (90187740)
キーワードacetylcholine / serotonin(5-HT) / 5-HT_<1A> receptor / radioimmunoassay / hippocampus / microdialysis
研究概要

本研究では、アセチルコリン(ACh)に対する高感度で特異的なラジオイムノアッセイ(RIA)と微小透析法を用いて、5-HT_<1A>受容体作用薬および拮抗薬のラット海馬におけるACh遊離におよぼす作用をコリンエステレース阻害剤(ChEI)存在下および非存在下で測定し、比較検討を行った。
海馬からの基礎ACh回収量はChEI非存在下および存在下において、それぞれ約60および3000fmol/30minであった。透析プローブを介して海馬へ局所投与した5-HT(10μM)は、いずれの条件下においてもACh回収量に影響を及ぼさなかった。5-HT_<1A>受容体作用薬(±) -8-hydroxy-2-(di-n-propylamino)tetraline(8-OH-DPAT,0.5mg/kg,s.c.)は、いずれの条件下においてもACh回収量を有意に増加させた。8-OH-DPATによるACh回収量の増大は、5-HT_<1A>受容体拮抗薬NAN-190(3mg/kg,i.p.)の前処置により制御された。8-OH-DPATを海馬へ局所投与した場合には、ChEI存在下ではACh回収量は有意に増加した。しかし、ChEI非存在下ではACh回収量は増加傾向を示したが、有意ではなかった。
皮下投与した8-OH-DPATにより海馬細胞外ACh濃度が上昇したことから、5-HT_<1A>受容体刺激がコリン作動性神経活性を上昇させる可能性が示唆された。8-OH-DPATは海馬へ局所投与した場合には、ChEI存在下と非存在下において海馬細胞外ACh濃度に異なる作用を示したことから、その作用点はコリン作動性神経終末ではない可能性が考えられる。しかしながら、その詳細な作用機序は不明である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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