血清Lp(a)濃度、アポ(a)表現型およびアポ(a)遺伝子型を測定し、病態との関連を研究する目的で、アポ(a)クリングル4の1から30番の遺伝子変異性を検索するサザンブロット法の検討を行った。 1.EDTA保存血液からDNAを抽出し、寒天プラグとして保存する。 2.DNAをKpnI制限酵素による処理後、アガロース支持体パルスフィード電気泳動を行う。 非アイソトープ標識アポ(a)DNAプローブを用いたサザンブロット法により検出する。 この方法によりクリングル4の1から30番目(30-300kB)までの変異性を検討する。 3.DNAをSwal制限酵素による処理後、アガロース支持体パルスフィールド電気泳動を行う。同様のサザンブロット法によりクリングル4の31番目以降の変異性を検討する。 プローブの作製 Dr.LawnおよびDr.Otermannから提供されたアポ(a)DNAプラスミドから1クリングル分画(340bp)を分離して用いる。 当初アポ(a)cDNAプローブの特異性の検討に時間を要したが、計画どおりアポ(a)の遺伝子型の測定法を確立し、現在本邦人のアポ(a)遺伝子型分布につき検討中である。 今後Swal制限酵素を用いたアポ(a)クリングル4の31番目以降の遺伝子変異性についても測定法を確立し、本邦人のアポ(a)遺伝子型の詳細な調査を行う予定である。
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