1.本研究の概要 当該研究者は、ヒト高脂血症患者について、すでに報告済みである血小板膜プロスタサイクリンレセプター(以下PGI_2R)の感受性試験及びレセプター数についてPGI_2 アナログであるlloprostを使って研究した。そしてさらに今回は、PGI_2Rモデルとしてウサギを用いた研究を行い、高コレステロール血症の血小板PGI_2Rへの影響を検討した。その結果lloprostによる10μg/mlコラーゲン凝集抑制効果は、正常ヒトと正常ウサギではおのおのIC_<50>が1.78±0.19、1.83nMと有意差がなかった。一方、ヒト高脂血症において有意な差をもって感受性が高かった。(P<0.05)又、PGI_2R数については、ヒトとウサギの種による差はほとんどなかった。 そして正常ウサギと高脂血症ウサギの比較では、ヒトの結果と同様、高脂血症ウサギの方がPGI_2R数は多かった。なおウサギ血清コレステロール、トリグリセライド、HDL レベルとPGI_2R数の関連性は明らかでなかった。
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