研究概要 |
男性家族介護者の介護意識、介護行動の特性とそれを規定する要因を明らかにすることを目的に「地域における高齢者を介護する介護者の意識と行動の実態調査」を実施した。介護者の意識としてはその動機・介護中断意識・介護行動にともなう困難感および負担感について、介護行動に関しては身辺介護および家事援助レベルについて調査項目・内容等を検討し9月に調査票の作成を終了した。調査票は、A(要介護者用)・B(介護者用)の2種類を作成した。設問は、A(要介護者用)12項目、B(介護者用)13項目である。予備調査および調査票の修正、調査マニュアルの作成等を行い11月から訪問面接聞き取り調査を開始した。 調査対象である家族介護者の抽出については2段階で行った。第一段階:平成6年10月1日現在、厚別および北保健所の高齢健康障害者名簿に登録されている高齢者から、保健婦が画把握している65歳以上の厚生省「障害老人の日常生活自立度判定基準」A,B,Cレベルの障害のある者(要介護者)を選択した。第二段階:家族介護者の抽出については、要介護者を訪問し、その在宅介護にあたっている主介護者および副介護者で20歳以上の男女を同居別居を問わず全員とした。(調査対象者) 調査の進行状況について:要介護者の総数277名のうち、2月末現在の訪問数は192名で、調査対象者の調査実施数は287名である。要介護者訪問数に対する調査実施介護者数の割合は1.5倍で、家族介護者が予想以上に少ない実態である。なお、今年度の計画である札幌市厚別区および北区保健所管内の調査は3月末に終了する予定である。
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