研究課題/領域番号 |
06672333
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
寺崎 明美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50163910)
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研究分担者 |
林 洋一 白百合女子大学, 文学部, 教授 (20145650)
高島 泉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80266642)
間瀬 由紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256451)
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キーワード | 高齢者 / 配偶者喪失 / 悲嘆過程 / 対処行動 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
1.独自の質問紙の作成 配偶者と死別した高齢者の悲嘆と対処行動、およびそれに対するサポートシステムの影響を明らかにする目的で質問紙を作成し、4名の被検者に面接を行い、質問紙への回答を求め、質問紙の妥当性を検討し、質問紙を一部修正した。 2.プレテストの実施 プレテストの実施においては、対象者の選定に困難を極めた。協力が得られた医療機関などを通じて、61名の配偶者と死別した者に調査への協力を依頼したが、協力を承諾した者は16名(26.2%)に留まった。近年専門職者間では、死の臨床研究会、死の準備教育などを通じて、「死を考えることは如何に生きるかを考えること」という考え方が浸透し、マスメディアを通じても死をタブ-視する傾向は少なくなってきたといわれている。しかし、今回プレテストを実施するにあたり、対象者の選定に困難を極めたことは、日本文化において「死」は、依然としてタブ-視されている現実を表していると考える。 3.プレテスト結果の分析 プレテストは対象者と面接を行い、作成した質問紙への回答を求めながら、配偶者との死別後の悲嘆と対処行動およびサポートシステムについて自由に語ってもらった。面接内容の逐語的な記録物は質的な分析を行い、質問紙への回答は量的な分析を行っている。その結果、終末期に配偶者を十分介護できた満足感が大きい者は、死別後の悲嘆回復がスムーズであり、死別前の予期的悲嘆の段階での家族への援助の重要性を再認識している。
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