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1994 年度 実績報告書

栄養素の相互作用が健康に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 06680007
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

鈴木 恵美子  お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (80154524)

研究分担者 倉田 忠男  生活環境研究センター, 教授 (60011920)
キーワード栄養素 / 健康
研究概要

人は食物から健康の維持・増進や身体の発育・保持に必須な栄養素を摂取しているが、その体内での相互作用はまだすべて明らかにされておらず、人の健康を考える上でも栄養素の相互作用を知ることは重要である。そこで、本研究では微量栄養素としてストレスの緩和、ガンの予防や脂質代謝の改善に有効なビタミンCを選び、多量に摂取している糖質のビタミンC吸収に対する影響を調べた。実験動物には人と同様にビタミンCが必須であるモルモットを選び、摂取栄養素の吸収に最も関係深い小腸におけるビタミンCそのものの吸収速度を求めた。小腸でのビタミンC吸収の測定法としては生理的条件に近い状態で吸収を調べられる腸管灌流法を用いた。次いで灌流液中にデキストリン、マルトース、グルコースを添加してビタミンCの吸収速度を求めた。
小腸内にビタミンCを灌流すると灌流液中の濃度は低下し、小腸に吸収されたものと考えられた。デキストリン、マルトース、グルコースを灌流液に添加した場合のビタミンC吸収速度を、糖類を添加しない場合と比較すると、デキストリン添加でやや低い傾向がみられたものの両者のビタミンC吸収速度に大きな差はなかった。
モルモット肝臓の初代培養細胞を用いて、ビタミンCの吸収速度を測定し、次いで培養液にビタミンCと共にグルコースを添加してビタミンCの吸収速度を求めた。その結果、細胞のビタミンC吸収ビタミンCの吸収速度を求めた。その結果、細胞のビタミンC吸収速度はグルコース添加時および無添加時でほとんど変わらなかった。
以上の結果から、小腸および細胞におけるビタミンCの吸収は多量の糖質が共存しても変わらないことが示され、微量栄養素を多量の栄養素と同時に摂取してもその体内有効性は損なわれず、人の健康も影響を受けないものと思われる。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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