本研究では薬理効果があるとされる熱帯食品材料の発掘を目的に、わが国唯一の亜熱帯地域である沖縄と熱帯食品材料が豊富に使用されているタイ国において調査を行なった。それは、調査地域の人々が食品材料の利用やその薬理効果について、どのような意識をもち、どのような食行動をとっているかを知るためのアンケート調査であり、熱帯食品材料の生体調節機能、特に成人病予防因子についての科学的立証の基礎資料とする為で、併せて、食品分析と関係資料の収集も行った。本年度は次のことについて行なった。 1 食品材料に対する意識と食品の利用について、沖縄でアンケート調査を行ったが、その回答を単純集計とクロス集計処理を行った。 2 沖縄において利用の多い食品材料は、豚肉、豆腐、野菜類、海藻類であった。 3 代表的な沖縄料理の試作および記録を行い、栄養成分の分析を行なった。代表的な沖縄料理であるイラブ-の汁、ゴ-ヤ-チャンプル-、ク-ブイリチ-等の栄養価(タンパク質等)については化学分析を行なった。 4 その他、関連資料の収集を行なった。 5 沖縄とタイ国の調査結果について比較考察を行い、その成果報告書をまとめ、現在製本中である。
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