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1995 年度 研究成果報告書概要

大量調理におけるフライ食品の品質劣化の新しい評価について

研究課題

研究課題/領域番号 06680059
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 家政学
研究機関静岡大学

研究代表者

福田 靖子  静岡大学, 教育学部, 教授 (40141444)

研究分担者 長島 万弓  市邨学園短期大学, 生活文化学科, 助教授 (80261105)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワード定量 / 4-ヒドロキシノネナ-ル / α,β-不飽和アルデヒド / 熱酸化 / 食用油 / 直線的濃度勾配HPLC
研究概要

食の社会化が進み、これまでの家庭内調理では生じなかった「食が健康」へ与える影響を改めて考え直さなければならない。特に油は酸化されやすいため、大量調理では、大量の食材を揚げるフライ油およびフライ後の食品の劣化が問題である。従来の油の劣化測定法はマクロ的であり、生体傷害との関連での測定法ではない。本研究では油の劣化で生成する反応性の高い、生体成分と結合し易い低分子α,β不飽和アルデヒド類(C10以下)に着目し、その分別定量法を検討した。
低分子α,β-不飽和アルデヒド類は不安定なため,カルボニル試薬の2,4-DNPHでヒドラゾン化し、HPLCにより定量した(Develosil ODS-7, acetonitorile/Water/THF 70:29:1, Detect:UV350nm, Flow rate:0.8ml/min)。最も不安定な5-ヒドロキシノネナ-ル(HNE)を用い、ヒドラドン化の条件および抽出溶媒を検討した結果、抽出溶媒では、酢酸エチル>メタノール>クロロホルム>イソオクタンの順であったので、酢酸エチルを用い、ミキサ-でのヒドラジンとの混合は1分、反応時間は30>15>60分の順であり、30分とした。この条件下で、内部標準のヘプタナ-ルは他の不飽和アルデヒド類とRTが重ならなかった。オリーブ油にHNEを添加し、同様の操作を行った場合の添加回収率は99.38%であり、この方法で、目的とするアルデヒド類が精度良く微量定量できることが確認された。標品として9種のα,β-不飽和アルデヒドをヒドラゾン化し、HPLCの分別定量条件を検討した結果、直線的濃度勾配法(acetonitorile/Water/THF 60:39:1→90:9:1/30min)で、各ヒドラゾンのRTが分かれ、分別定量が可能であることが明らかになった。この方法を用いて市販食用油8種をブロックバスで200℃、5時間加熱し、目的とするアルデヒド類を測定した結果、アルデヒドの総量として、コーン、サフラワー油が約1200μg/mlと多く、シソ、焙煎ゴマ油は600μg/ml以下で少なかった。この方法により油の加熱で生じる反応性の高い低分子のアルデヒド類を正確に分別し、測定できることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 長島万弓,矢代哲子,福田靖子: "油の劣化により生ずる低分子不飽和アルデヒド類の分別定量法" 日本家政学会誌. (投稿準備中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] M.Nagashim and Y.Fukuda: "Determination of alpha beta unsaturated aldehydes formed from deteriorated oils" J.Home Economics of Japan. (under preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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