研究課題/領域番号 |
06680079
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川初 清典 北海道大学, 体育指導センター, 助教授 (80026822)
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研究分担者 |
晴山 紫恵子 北海道女子短期大学, 初等教育, 教授 (30228671)
山田 憲政 北海道大学, 教育学部, 助教授 (00210469)
須田 力 北海道大学, 教育学部, 教授 (90091470)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | クロスカントリースキー / ローラースキー / キック動作 / ポーリング / 牽引負荷 / 酸素摂取量 / 心拍数 / 作業能力テスト |
研究概要 |
クロスカントリースキーイングは脚のキック動作と腕のポーリングによって雪上を滑走するスポーツである。この運動能力を専門的かつ高度に向上させて競技力を高めるために本研究ではクロスカントリースキーイングによるトレーニングを重視し、その近似動作として夏場練習のためにローラースキーイングを採用し、この動作によって重量物を牽引する平地走行のトレーニングを被検者に課した。トレーニングは全習または分習の方法によった。分習では下肢の動作(キック)を参画させない肩関節動作主体のポーリング、及び肘関節動作主体のポーリング、逆にポールを用いずキック動作のみによる推進、片脚キックのみによる推進、及び腹筋動作主体の上体前屈運動によってポーリング動作する等、主な局所動作毎に重量物牽引型のローラースキーイングを実施させた。被検者は5名であり、うち1名は夏・秋季6ヶ月間、4名は秋季約3ヶ月間トレーニングした。先ず、本研究では上記各様の動作時の筋電図を全身各筋から導出・記録し、その態様を明らかにしてトレーニングの有効性の面から論議・検討した。トレーニング前後で速度漸増によるトレッドミル運動能力テストをランニングで実施すると共にポーリング動作を伴った重量物牽引型の登歩行も実施した。その結果、双方のテストで運動量に特段の改善を認め、それに伴って最大酸素摂取量(ランニング、33.5→49.1ml/kg・min、重量物牽引登行、47.9→52.5ml/kg・min)、心拍数反応にも相応の能力的向上を認めた。また、このトレーニングに引き続く競技シ-ズンの競技記録では、本研究の被検者が初心者もしくは北海道地区に於いて学生のランキング下位者であったが、いずれの競技会でも中間もしくは上位に位置する成績を収めた。上記6ヶ月間のトレーニングを実施した被検者ではローラースキーイング登りロードの計時記録に於いて著名な記録向上が認められた。以上を総合して本研究が取組んだトレーニング法はクロスカントリースキーの能力向上に有効な方法として供されると考えられた。
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