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1995 年度 実績報告書

活動空間と意識空間からみた生活空間の分類・体系化

研究課題

研究課題/領域番号 06680137
研究機関明治大学

研究代表者

川口 太郎  明治大学, 文学部, 助教授 (90195058)

研究分担者 原 真志  香川大学, 経済学部, 講師
キーワード都市地理学 / 社会地理学 / 生活空間 / 東京
研究概要

1.年度当初に東京都江東区門前仲町周辺地区でアンケート票の配布・回収を行なった。まず,調査モニター募集のビラ6,000枚を該当地区において配布し,応募者のなかから諸属性を考慮して280世帯を抽出,アンケート票を郵送した。アンケート票は各世帯とも世帯主と配偶者に回答してもらったが,単独世帯なども含まれているため,結局,235世帯406人(男性198人,女性210人)のデータを得た。
2.得られたデータをもとにパソコン上にデータベースを構築し,分析を行なった。分析は,(1)モニターを諸属性や来歴によって分類,整理する。(2)「活動空間」「認知空間」「意識空間」の3つの空間概念をもとに生活空間を整理し,その特徴を明らかにする。(3)生活空間の広がりと地域社会に対する意識との関係を明らかにするといった3つの段階を設定した。
3.活動空間の指標には繁華街の利用頻度に関するデータを用いたが,出身や来歴といった属性よりも世代による価値観や選好の違いが大きく反映していることが判明した。認知空間には区内外の主要地名の認知率を指標に用い,出身・来歴の違いにより認知空間は大きく異なるが,地元外の出身者でも居住年数の増加により一定の水準に上昇することが判明した。意識空間には身近に感じている地域の範囲に関するデータを用いたが,地元出身者が共通して狭い範囲を支持するのに対し,来住者は狭域から広域まで個人に応じて多様な範囲を支持する。
住民の生活世界の現れ方は,活動空間レベルでは均質化しているようにみえても,年齢や居住年数の増加によってはじめて同質化する認知空間レベルもあれば根強く来歴の影響が残る意識空間レベルなどがあり,それらの複数の次元における重層的な空間スケールの組合せとして生活空間を位置づけることができる。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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