研究概要 |
本研究の目的は次の2つの点にある。(1)算数・数学科のオープンエンドの問題,問題づくりの問題(対象は小・中学校)を開発すること (2)(1)をもとに従前につくられたものとあわせ小学校算数・中学校数学のカリキュラムを作成すること。 上記の目的を達成するため,平成6年度(本研究は継続研究で平成7年度も予定されている)は,(1)に重点をおいて,代表者・分担者・協力者(合計25名)からなる会合を4回(7月9日,8月27日,11月19日,2月18日)開催した。 はじめの3回は協力者・分担者から出された具体的な小・中学校の算数・数学の問題を検討したり,実践授業で取りあげた問題を検討し,よりよい問題の作成に力を注いだ。例えば,小学校では,式と計算,分数,切って開いたらどんな形,中学校では,空間図形のカードゲーム作り,星形多角形,方程式など,のべ30例ほどが検討の対象とされ,目的(2)に対してのいくつかの示唆が得られた。そのうちの1つは,1つ1つの学年というより,学年間にわたって,小学校低学年,中学年,高学年,中学校1・2年,中学校3年・高校1年の5つの段階に分けた分科会での研究の重要性が指摘され,4回めの会合では,分科会での成果が報告された。例えば,低学年部会からは,低学年の「問題づくり」や「オープンエンドアプローチ」の授業での子供の活動をどのように考えたらよいのか等が報告され,問題点を焦点化することができた。
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