研究概要 |
本年度の研究では,実験機器の作製・整備,及び平成7年度の調査・研究のための予備的な実験,及び調査・研究を行った。 1.大学初等物理実験における実験技能と概念形成について アルミニウム箔の電気抵抗の形状依存の実験のための,電圧計(10mV計),電流計(50mA計)等の補充・整備を行った。理科専攻の物理学基礎実験,及び小学課程の教科専門(理科)において予備調査を実施。最小目盛りの1/10の読みの重要さについて,実験過程での説明が有効であることが確認できた。 2.中学生の電圧概念,電気抵抗概念の形成について 電気を流そうとする働きの大小を,直列に接続する乾電池の個数と結びつけて考えることの可能性について調査・実験した。電池の個数と電流の強さとの関係は導くことが可能であるが,生徒による電圧概念の発見は困難であった。 3.小学生の電流認識について 簡単な直流回路において,簡易検流計,モーターを用いることにより,電流認識が,どのように変化するかについて調査した。豆電球と比べ簡易検流計,モーターは,中が完全にブラックボックスであるため,これらの用い方と,導入の方法について,再検討することが必要になった。
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