1.地域で特徴のある自然の教材化として、塩分を含む湧き水や川の調査を行ってきた。その中で、昨年度の兵庫県南部地震と関連して、それらの塩分濃度が約半年間にわたって異常現象を示していることが分かった。これは今回調査地区も淡路・神戸地区も近畿地方中部の共通岩盤である領家花崗岩帯に乗っかっているからだと考えられる。 2.古い文献にある塩の湧き水地点がさらに数箇所わかった。いずれも兵庫県南部地震の前後における湧き水の増加に伴い溶存する2価の鉄イオンの大量の吹き出し、空気酸化された酸化鉄で川底が真っ茶色になったのがきっかけである。 3.汎用性のある環境教育教材として、山間部の上流から町中の下流にかけての石川について、人口と塩化物イオン、電気伝導度との関連を調べた。また、都会の中の校区内を流れている長瀬川について、側溝と本流と周辺の工場群との関係を中学校の理科クラブとして取組み、文化祭や地方自治体のシンポジウムで発表した。また、生徒たちの川についての意識調査を行った。 4.都会の中でも、まだ自然が残っている小学校において、一年を通じて環境教育の実践を行った。環境ウオッチング、環境調べのカードなとを活用して校区内の植物調べ、野鳥調べ、溜め池の水質調べ、交通量調べ等を行った。まとめとして校区の環境マップ等を作った。
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