インターネットの資源を調査し、情報教育を行うためのデータベースは、動画、音声までを扱えるWWW(The Word Wide Web)との結論を得た。概要は次の通りである。 (1)WWWはハイパーテキスト構造を持ったデータベースで、項目間にリンクを張ることができ、必要となればネットワーク上の他のWWWとのリンクを張ることもできる柔軟な構造を持つ。 (2)WWWは、言語HTMLを用いて容易に動画、音声を含むデータベースを構築できるため、ネットワーク上でマルチメディア対応の教材を構築するためには理想的な機能を持つ。 (3)さらに、WWWは専用のプラウザMosaicを用いて、Windowsをベースとするパソコンやマッキントッシュからのアクセスが可能なため、利用者から見ても使い易い。 以上のことから、本研究ではWWWとMosaicを利用して、インターネットを用いた情報教育を実施することとした。具体的には、木学教育情報科学専攻の1年生を対象とした情報発信型教育のカリキュラムを構想し、ワークステーション上にWWWサーバを立ち上げ、テキストのプロトタイプをHTML言語を用いて構築することとした。これはネットワーク上のマルチメディア電子教材と位置付けることができ、カラーの動画や音声を含むテキストとする。また、このテキストは学生が単に学習に使うだけでなく、テキストにはHTMLの文法を含み、演習の一部には学習者自らも情報の発信者になる構造にした。現在、この作業は進行中で、本年4月からの平成7年度前記の授業において試行を予定している。
|