研究概要 |
本年度開発したWWWを使った情報教育用電子教科書「情報科学概論」を使って,本学教育情報科学専攻1年次学生を対象とした情報発信型の情報教育を実施し,その評価を行った. ネットワーク環境を使い,インターネット,マルチメディア,ハイパーテキストなどの学習を行い,UNIXの学習後,電子メール,ニュースで情報発信を行い,さらにWWWを使った,高度なマルチメディアの情報発信の演習を行った.学生の評価は大変高かった. (2)ネットワーク上の演習問題の自動採点,返却システムの開発を行った.これは電子教科書の内容の理解度のチェックの目的で開発したもので,自習に用いるものである.ハイパーテキストは,大切な部分を読み飛ばしてしまう可能性があるため,学習者自身がチェックを行う目的で使用することにした.個人認証などの問題から,成績とは無関係とした. (3)言語教育としてVisual BASIC(VB)を使ったコンピュータ言語入門のカリキュラムを作成し,授業の実施およびその評価を行った.数値計算だけの課題を避け,プログラム制御の可視化を目的としてグラフィックス中心とし,アニメ,パラパラマンガ,関数のグラフ,媒介変数表示,極座標表示,モンテカルロ法の応用などを教材とした. 授業終了後のアンケート調査では,予想どおりアニメなど動画を扱う演習に評価が高かった.繰り返し(for〜next),分岐,多分岐(if〜then〜else,case)などの理解は十分だったが,難しいと考えており,画面のデザイン,プロパティの設定などオブジェクト指向の部分はそれほどでもないという評価が得られた.
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