成果は上々であったと思っている。 今年度は、追加したロシア、中国の結果がまとまり、学会で発表しかつ論文化することができた。政治体制の異なる中国、ロシアでアンケート調査することができたこと自体、大きな成果であった。解析も進んだ。昨年の学会発表では、結果は豊富ではあったが、各データー相互の相関関係にまで解析は及んでいなかったが、今年度は、その関係を解析できるプログラムを作成し、また、それを使って一定の知見を得ることが出来た。 今年度は2回タイ国へ出張したが、年末の訪問では、その成果をPRINCE OF SONKLA大学とチェンライ地域総合大学で講演という形で発表した。このことは報告者としては、自ら相当の評価をしている。すなわち、日本にも、各分野にわたりタイの研究者は少なくはないが、タイに関する研究の成果をタイで発表する人はそれほど多くはないであろう。タイで発表し、タイ人学者の洗礼を経たことを評価に値しよう。もちろん、日本の学会では得られない貴重な助言も得ることができた。 さらに、今回、新しく、手法を変えた調査項目を作成し、持参し、各地(タイ国内5ヶ所:チェンライ、チェンマイ、バンコック、スラタニ、サトーン)の共同研究者に手渡し、正月休みをはさんでいたにも関わらず、滞在期間中に回収するこができた。タイにおいて、20日間に5地方、9つの学校において500名の児童に調査を実施し、回収できたことは、まさにタイ国内に協力者網を持つからできたこととである。得られたデーターは現在解析中である。
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