研究課題/領域番号 |
06680219
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
中植 雅彦 武庫川女子大学, 文学部, 助教授 (20237209)
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研究分担者 |
安達 一美 武庫川女子大学, 短期大学部, 助教授 (40151071)
小野 賢太郎 武庫川女子大学, 情報教育研究センター, 講師 (50268538)
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キーワード | 学校間国際交流 / 通信ホストシステム / インターネット / 電子掲示板 |
研究概要 |
武庫川女子大学のネットワーク内コンピュータに交流用ホストシステムとして、電子掲示板を構築し、初年度(平成6年度)は、海外インターネットとは電話回線接続をし、データを取り込んでホスト上に掲載する方式で、平成7年度春から、大学ネットワークがインターネット接続を果たしたのを利用して、ネットワーク経由で情報を取り込んで掲載する方式で、交流拠点としてのホスト作りを行った。 海外の学校と交流をすでに行っているまたはこれから行う計画のある小・中・高等学校の研究協力校に通信モデムと通信費用を提供して、海外の学校との交流プログラムをスタートさせた。平成6年度の研究協力校は各校種2校としたが、中学・高校においては、教科とのかかわりにおいて、交流目標設定が困難な点がみられ、英語に偏る傾向があるため、平成7年度は、国際交流をとおした英語教育に主眼をおいた中学校一校以外は何れも小学校を研究協力校として交流ホストの構築を続けた。 また、ホストコンピューターが、平成7年4月にインターネット接続されたのを機に、小・中学校が直接インターネットメールを送受信できるシステムとなった。 交流上の問題として大きいのは、言葉の問題である。このため小学校の交流においてはこれを解決するための支援として、英文科学生による翻訳フォーラムをつくり、外国と日本の子供の仲立ちを行うシステムとした。 すなわち日本の小学校は、交流相手への日本語メッセージを掲示板に掲示し、これを学生が翻訳し、海外に転送する。逆のメールも英文を専用掲示板に掲載し、さらにそれを学生が日本語訳をし、掲示板に掲示すると同時に、各学校がダウンロードするシステムとした。これにより小学校教員は交流の中身にのみ指導の力点をおくことができる。 そして、結果として一つの学校の交流が他校からも見えるものになり、当該交流校だけでなく、他校に参考になるシステムとなった。 また、子供達の文章の曖昧さを学生と教員が連絡し、明確にすることをとおして、子供の作文教育の指導の観点などに反映できることにもなった。 現在、海外からの紹介メールとその日本語訳のデーターはおよそ200校にのぼっている。 国際交流そのものの手法が現場の学校では未成立であること、教員のパソコン通信に関する技能が未熟で、その有用性についての認識が乏しいことなどのハンデを乗り越えるため、教育の情報活用能力の研修を行い、ホストへの要望を汲みながら使い易いホストシステムづくりを目指した。 協力校の努力を得て、交流しやすいホスト構築が行え、交流データーも蓄積することができた。これを足掛かりとして、広く一般にも公開できるシステムに発展させたい。
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