研究課題/領域番号 |
06680220
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 仁愛女子短期大学 |
研究代表者 |
宮川 祐一 仁愛女子短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (20219736)
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研究分担者 |
村野井 均 福井大学, 教育学部, 助教授 (10182130)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | アニメーション / メディア・リテラシー / メディア教育 / 映像技法 / テレビ理解 / 小学校教育 / 放送教育 / Television Viewing Skill |
研究概要 |
本研究は、年少者(幼児)の映像(特にテレビ番組)のストーリー理解を調査・分析し、特に、理解を促進するためには、どのような「映像による時制の表現」が必要なのかを解明することを目的とした。 (1)アニメーションによる理解度調査 年少者を対象に、映像による時制表現を読み取る能力について調査するためにアニメーション作成ソフトを用いて、アニメ作品「イルカのクルート」(約7分間)を制作し、これを研究素材とした。今回は、「回想場面」の有り無し2種類の作品を用いて、幼稚園児(調査時点の年齢は6歳)31名、小学1年生45名、小学3年生136名(合計212名)をそれぞれ2つのグループに分けて、その内容の理解度等について試聴調査した。 設定した質問内容の範囲では、幼稚園児56%、小学1年生82%、小学3年生93%以上の子どもはストーリー理解ができていたが、「回想場面」という映像技法の理解に及ぼす効果については確認できなかった。その理由としては、映像技法を用いる場面が適切でなかったか、ストーリー構成が単純過ぎたためと考えられる。したがって、番組の構成方法(または映像の時制表現)を一部変更して、さらに調査を行なう必要があろう。 (2)アニメ制作の実践とその効果 授業のなかでアニメ制作を実践した小学3年生に対して、前項と同様な試聴調査を実施したところ、そのアニメ制作実践の経験がアニメに対する関心や試聴態度に影響を及ぼしていることが明確に示された。今後は、学校教育の中に、映像に関する内容を取り入れていく必要性がより高まることは明らかである。このような状況のなかで、アニメ制作の実践とその効果が確かめられたことは、意義があった。
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