研究分担者 |
久保寺 昌宏 目白学園女子短期大学, 助教授 (20269468)
中西 裕一 日本大学, 生産工学部, 助教授 (50188992)
北村 侑子 日本大学, 生産工学部, 助教授 (40059663)
森山 茂 日本大学, 生産工学部, 教授 (80060044)
高橋 邦彦 日本大学, 生産工学部, 教授 (50059226)
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研究概要 |
1「有機的関連」の問題点---大綱化に伴うカリキュラム改革は,一般教育の形骸化と相まって多くの大学で,専門教育重視・一般教育廃止の構図で進められている.この一般教育の廃止は,大綱化の「有機的関連」の名の下に専門教育への吸収合併の形で行われている.ここには,形骸化した一般教育(教養教育)のあり方を充分議論することなしに,専門に役立つことを教えるべき(基礎教育)だという意味での「有機的関連」と受け取られているのが大勢である.したがって,またしても,「前専門・専門」あるいは「非専門・専門」の関係が生じてくることになる.さらに,新しい動向としては,「専門教養科目」の提唱もある. 2教養教育の必要性---このようなカリキュラムでは,ますます個別化,細分化の傾向にある専門デイシプリン全体の枠組みを問い直す視点が確保できない.たとえば,いま学びつつある学問がどこから生まれ,なにを目指しているかを根源的に問う姿勢が確保できないのである.この意味において,教養教育の意義とその必要性を主張した(一般教育学会誌18巻2号(1996)).教養教育の目標は,人間としての自立を促し,知的洞察力を養うことにあるから,自立的な知の探究の姿勢が維持されなければならない.そのためのカリキュラムの検討が重要課題である. 3大学改革の捉え方---知の変容に伴う,学問の新たな方向を模索する必要性に迫られているための変革と認識し,旧来の枠組みを超えた新たな学問体系の構築が充分検討されなければならない.
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